どの転職エージェントに登録したら良い?
インドの具体的な仕事が知りたい
外務省の「海外進出日系企業拠点数調査」によれば、インドに進出している日系企業は2022年10月時点で4,901社。この数はアジアのなかで中国、タイに次いで3番目に多く、インドで操業する日本企業は年々増えています。それに伴い、インドの日系企業の求人数も増加しています。
私は2016〜2017年に日本企業のインド支社で働いていました。私がインドで働き、転職活動をした経験から、この記事を書いています。当時よりもインドに進出している日系企業は増えており、インドで働くチャンスはますます増えています。
この記事を読むことで、自分に合った転職エージェント、転職サイトを見つけ、活用するためのヒントを見つけることができます。
・インドで仕事を見つけるための転職エージェント、転職サイト
・各転職エージェント、転職サイトの特徴
・転職エージェントと転職サイトを使うための知識
・インド転職のための12ステップ
インドの仕事が見つかる転職エージェント10選
インドに限りませんが、海外の求人を探すために押さえておきたいのが、駐在員と現地採用の違いです。駐在員は日本本社に採用されて、インドに赴任することになります。一方、現地採用は、インド支社で直接雇用されることになります。一般的に「駐在」の方が、給与を含めた待遇が良く、現地採用では低いです。現地採用のメリットは、会社側が解雇、事業撤退などしない限り、その国で働き続けることができる点です。「駐在」では、インドに赴任してもいずれ日本本社に戻ることになります。多くの日系企業は3〜5年の任期をとっています。
この記事では、インドで働くための求人を紹介している転職エージェント、転職サイト10選を紹介します。
2) 駐在と現地採用の両方の仕事を見つけられるdoda
3) サポートが充実しているリクルートエージェント
4) 駐在案件を狙うならJACリクルートメント
5) 求人数と情報量が多いパソナインディア
6) リクルートグループで現地採用の求人が見つかるRGF
7) アジア転職前半の求人が多いアジアカモメ転職
8) インド専門求人サイトのmisao
9) 大手リクナビループのリクナビネクスト
10) 全世界の求人を扱うマイナビ転職グローバル
1つずつ紹介していきます。
ハイクラスの転職を狙うならビズリーチ
最初にご紹介するのは、ビズリーチです。日本で仕事経験が5年以上あり、とくに管理職や専門職の経験がある方におすすめの転職エージェントです。今回ご紹介する転職エージェントのなかで、最も待遇が良い求人を扱っています。より高い給与、待遇を求めてインド転職を目指す方におすすめです。
一方、キャリアが浅い方にとっては、マッチする求人が見つけづらく、おすすめできない転職エージェントです。
・現地採用ではなく、駐在案件がほとんど
・年収800万円以上のハイクラスの求人が豊富
・非公開求人が多いので、利用する際は登録が必要
・海外就職に詳しいコンサルタントに相談できる
・インドに限らず、海外求人が多数ある
参考記事>> 海外転職に強いビズリーチのメリット5つと利用のコツ3選
駐在と現地採用の両方の仕事を見つけられるdoda
dodaでは、駐在と現地採用の両方の求人を扱っており、どちらの求人も見てみたい、という方におすすめです。ウェブサイトの情報量が充実している上、無料で転職支援のサービスも受けることができます。具体的には、キャリアカウンセリング、求人紹介、書類添削、面接対策などです。これからインド転職に向けて動き始める、という方の助けになるエージェントです。
・駐在と現地採用のどちらの求人も扱っている
・海外転職の情報が豊富に掲載されている
・コンサルタントに転職活動の相談ができる
・ウェブサイトに載っていない非公開の求人も多数
・アジア転職のセミナーも頻繁に開催されている
・インド以外のアジアの海外求人も豊富にある
サポートが充実しているリクルートエージェント
業界大手のリクルートが運営するリクルートエージェント。平均的にコンサルタントの質が高く、サポートがしっかりしています。非公開求人が非常に多いので、利用する際は、登録した上で、コンサルタントに相談すると良いです。
・主に駐在案件が多い。現地採用の案件はほとんどない
・非公開求人が多いので、コンサルタントに相談すると良い
・土日も含めてコンサルタントに相談ができる
・転職活動前のカウンセリングや面接後のフォローなど、サポートが充実
・インド以外の海外求人、国内の求人も豊富
駐在案件を狙うならJACリクルートメント
駐在案件、ハイクラスなインド転職を目指す方におすすめの転職エージェントです。外資系企業に強いので、日系の転職エージェントで見つからない求人が見つかる可能性もあります。多くのコンサルタントがいて、利用者からの満足度評価が高いエージェントです。
・2022年12月17日時点の公開求人は16件
・現地採用はなく、駐在案件を紹介してもらえる
・非公開求人が多いので、登録すると良い
・外資系企業の求人が見つかりやすい
・ハイクラスのインド転職を目指す方におすすめ
・転職エージェントのなかでも、サポートがしっかりしており評判が良い
求人数と情報量が多いパソナインディア
次にご紹介するのが、人材大手パソナグループのパソナインディアです。ウェブサイトの情報が充実している上、扱っている求人数が多いです。現地採用の案件が大半になりますが、インド転職を考えている方がまず登録すべき転職エージェントの1つだと言えます。
・現地採用が大半だが、「駐在」案件もある
・コンサルタントへの相談、転職支援サービスを無料で受けられる
・2022年12月17日時点でインドの求人数は127件
・求人数が多く、ウェブサイトで多くの情報が確認できる
・ウェブサイトの情報が充実しており、見やすい
・中東とアフリカの求人も同じ窓口で紹介してもらえる
リクルートグループで現地採用の求人が見つかるRGF
次に、RGF HR Agent Indiaという転職エージェントです。現地採用での採用形態を考えている方、日本人のコンサルタントからサポートを得ながら転職活動を進めたい方におすすめのエージェントです。
・海外駐在ではなく、現地採用の求人が中心
・インドのほか、タイ、ベトナム、香港など、アジアの求人を扱っている
・ウェブサイトに載っていない非公開求人もあり
・コンサルタントが書類選考や面接対策などのサポートをしてくれる
・リクルートグループだけあり、求人数が豊富
転職サイトのアジアカモメ転職
アジアカモメ転職は転職エージェントではなく、転職サイトです。転職活動のサポートは受けられない一方、ウェブサイトに必要な情報が掲載されています。まずは、インドにどんな求人があるか見てみたい、という方におすすめのサイトです。
・「駐在」ではなく、「現地採用」の求人を確認できる
・エージェントではなく転職サイトのため、コンサルタントからの支援は受けられない
・インドのみならず、アジアの求人が確認できる
・サイトに掲載されている海外転職にまつわるコラム、体験談が参考になる
・2022年12月17日時点で掲載されているインドの求人は51件
インド専門求人サイトのmisao
インドで語学学校、留学支援の事業も手掛ける会社の求人サイトです。留学と合わせて転職を考えている方にはとくにおすすめのエージェントです。ウェブサイト上で多くの求人が確認でき、求人情報が豊富に掲載されています。
・2022年12月17日時点でウェブサイト掲載求人は91件
・ウェブサイトに掲載されいてる求人数と各求人の情報量は充実している
・都市別、業種別などの検索ツールが優れている
・取り扱っている求人はほとんどが現地採用の案件
・人材コンサルティングのMiraist、人材斡旋のRGFと業務提携しているので、窓口がそちらになることも
大手リクナビグループのリクナビネクスト
リクナビネクストは、リクナビエージェントと同じリクナビグループの会社ですが、確認できる求人、紹介される求人は異なります。日本国内の求人が多くあるので、インドだけでなく、国内の転職も視野に入れている方におすすめのサイトになります。インドの求人は比較的少ないです。
・2022年12月17日時点の公開求人は17件
・現地採用と「駐在」の両方の求人がある
・国内の求人数は多いが、インドや海外の求人数は少なめ
・インドのみならず、アジア、欧米の求人も見つけられる
・リクルートエージェントと同じリクルートグループだが、求人は違うものが多い
・国内向けの求人が多いので、国内の転職も視野に入れている方におすすめ
全世界の求人を扱うマイナビ転職グローバル
最後に人材大手マイナビグループが運営するマイナビ転職グローバルです。インド求人は少ないですが、ウェブサイトのコラム記事が充実しており、情報収集に便利です。また、アジア、欧米など全世界のグローバル求人を掲載している数少ない転職サイトなので、インドに決めかねている方には、おすすめのサイトとなります。
・エージェントではなく、転職サイトのため、サポートは受けにくい
・求人数は少ないが、求人1つ1つの情報は充実している
・2022年12月17日時点で掲載のインド求人数は13件
・RGF Indiaと業務提携しており、一部求人はRGFがコンタクト先になる
・インド以外のアジア、欧米などの求人も見つけられる
・ウェブサイトの海外転職コラムや体験談が充実している
インドの転職エージェント10選のまとめ
インドで働くための求人を見つけられる転職サイト、転職エージェントを10紹介してきました。いずれも無料で利用できるサービスになります。
私もそうですが、転職活動をする際には、最低でも2〜3つのサイトあるいはエージェントに登録します。そうすることでより多くの求人を見つけることができます。また、転職エージェントの利用に際しては、担当者との相性も、転職活動成功のカギとなります。複数のエージェントに登録することで、そうした相性の良いエージェントに会える可能性が高くなります。
いくつも転職エージェントを紹介してきました。最後におすすめを紹介するのであれば、こちらのようになると思います。
転職エージェントと転職サイトを利用するための知識
ここまで紹介してきた転職サイト、転職エージェントはいずれも無料で利用できます。一方、そうしたサービスを使う上で、押さえておきたいポイントもあります。
転職エージェントと転職サイトを使うことでどんなサービスを受けられるか。また、利用する上でどんなことに気をつけると良いか。解説していきます。転職エージェントの特徴やビジネスモデルなどを知った上で、賢く使うことが大事です。
転職エージェントと転職サイトの違い
1つにくくられがちな転職エージェントと転職サイトですが、違いがあります。転職サイトはウェブサイトで自分で求人を見つけ、応募。転職活動を1人で進めていきます。一方、転職エージェントでは、カウンセラーとエージェントの助けを得ながら、転職活動を進めていくことができます。また、転職サイトでは、求人がウェブサイトに全て掲載されていますが、転職エージェントでは、「非公開求人」と言い、ウェブサイトに掲載されていない求人があることも違いの1つです。
こちらが転職エージェントと転職サイトの違いについてまとめた表になります。
転職エージェント | 転職サイト | |
料金 | 無料 | 無料 |
非公開求人 | あり サイトにない求人が多数あり | 基本的になし |
転職活動前カウンセリング | ◯ 転職のプロからアドバイスを受けれる | × |
希望に合った求人の紹介 | ◯ 希望をもとに非公開求人を紹介してもらえる | × |
応募書類の添削サポート | ◯ 履歴書と職務履歴書を添削してもらえる | × |
面接対策のサポート | ◯ 面接前に模擬面接などを行ってくれる | × |
年収交渉のサポート | ◯ エージェントが年収交渉をしてくれる | × |
情報収集のしやすさ | × | ◯ サイトの情報が豊富。気軽に情報収集できる |
情報の深さ | ◯ 企業や選考過程のより深い情報を聞ける | × |
この記事で紹介させていただいたサービスのなかでは、
転職エージェント…ビズリーチ、doda、リクルートエージェント、JACリクルートメント、パソナインディア、RGF、misao、
転職サイト…アジアカモメ転職、リクナビネクスト、マイナビ転職グローバル
となります。
転職エージェントから受けられる6つのサポート
上記の表から転職エージェントと転職サイトの違いを分かっていただけたと思いますが、転職エージェントから期待できる転職活動のサポートにはこちらがあります。
・転職活動前のカウンセリング、キャリア相談
・希望に合う求人を紹介してもらえる
・職務履歴書や履歴書など応募書類の添削
・面接前の模擬面接など面接対策
・選考過程での企業とのコミュニケーション
・年収や入社時期などの交渉
何度も転職活動をしている方にとって転職活動のサポートは必要ないかもしれません。しかし、初めての転職活動、受けたい業界や企業が決まっていないなど、多くの方に転職エージェントはとても便利なサービスです。
転職エージェントのデメリット
サポートが充実していますが、転職エージェントにデメリットもあります。
・非公開求人が多く、ウェブサイト上で気軽に求人を確認できない
・担当者によって対応に差があり、良いコンサルタントとの出会いが必要になる
・内定が出やすい求人を紹介される場合がある
・エージェント担当者とのコミュニケーションが手間になることがある
転職エージェントは、求職者と採用企業がマッチングした場合に、採用企業から紹介料をもらって成立している完全成果報酬型のビジネスです。そのため、転職エージェントの立場では、求職者のあなたが内定し、就職するように全力を注ぎます。担当者によりますが、必ずしもマッチングしない求人を勧めてくる場合があります。
また、エージェントの担当者とあなたの相性もあります。良き転職には、良きエージェント担当者との「出会い」が必要です。
転職エージェントの特徴を踏まえ、賢く付き合おう
紹介してきた転職エージェントがしてくれるサポートとそのビジネスモデルの特徴から、転職エージェントを賢く付き合う必要があります。
・エージェントには非公開求人が多くあるところも。複数のエージェントに登録する
・希望する求人の職種、給与条件などはっきりと伝える
・エージェントの担当者と合わなければ、その旨申し出て担当を変えてもらう
・エージェントが自分にベストではない求人も勧めてくることを知っておく
・転職をゴリ押しされても自分自身で冷静に考えて決める
転職エージェントが提供するサポートは、とくに初めて転職活動をしようとする方にとって、頼りになるはずです。転職エージェントの特徴を押さえ、賢く付き合いましょう。
転職エージェントを使ったインド転職を実現するまでの12ステップ
インド転職をするには、具体的にどんな手順で進めることになるでしょうか。こちらが、私が海外の現地採用として転職活動を進めた際の具体的な手順です。情報収集から内定までに3か月ほど、そこから現地に渡航するまでに2か月程かかりました。他の方の事例を聞きますと、同じくらいか、少し短いくらいの期間で転職を実現しています。
1) 転職サイト、転職エージェントに登録
2) インドで働くことや求人の情報収集
3) 履歴書と職務経歴書を作成
4) 転職エージェントとの面談、カウンセリングを受ける
5) 希望する求人の紹介を受ける
6) 応募を開始
7) 企業との面接、内定
8) 採用企業とのコミュニケーションを開始
9) 退職のための引き継ぎ、手続き
10) インド渡航の準備
11) インド渡航、入社
12) 現地生活立ち上げ
インド転職を実現するための転職エージェント一覧
ビズリーチ | doda | リクルートエージェント | JACリクルートメント | パソナインディア | RGF | アジアカモメ転職 | misao | リクナビネクスト | マイナビ転職グローバル | |
形態 | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職エージェント | 転職サイト | 転職エージェント | 転職サイト | 転職サイト |
インドの公開求人数 | 9件 | 11件 | 19件 | 16件 | 127件 | 120件 | 51件 | 91件 | 17件 | 13件 |
非公開求人 | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | あり | なし | なし |
対象年齢 | 30〜50代 | 20〜50代 | 20〜50代 | 30〜50代 | 20〜40代 | 20〜40代 | 20〜40代 | 20〜40代 | 20〜40代 | 20〜40代 |
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
公式ウェブサイトリンク | リクルートエージェント | JACリクルートメント | パソナインディア | RGF | カモメアジア転職 | misao | リクナビネクスト | マイナビ転職グローバル |
さいごに、この記事でご紹介した転職サイトと転職エージェントを一覧でご紹介します。
繰り返しになりますが、転職エージェントの特徴を踏まえた上で、かしこく利用することで、エージェントはあなたの転職活動の強い味方になってくれます。
私はインドで初めて、海外で働く経験をしました。国と市場がこれから成長していくという期待感とエネルギーを感じながら、楽しく仕事をすることができました。その経験が、現在でも海外で働き続けるきっかけとなりました。
これから一歩踏み出すあなたの転職活動の成功を、陰ながら願っています。